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猫日記

ほら、だから猫に文章を描かせるとこうなるんだ

就職無理科の女が自分の惰性的キャリアを記述してみた

キャリアとかなんとか

社会人2年目で年収1000万円を超えた私が考えるキャリア論」「年収1000万円超のキャリア論を一橋卒負け組が自省してみた

 両方拝読し、勝ち組・負け組両方の視点を知ることができ勉強になりました。ならば私は「勝ち組でも負け組でもない普通の話をしたい」と思ったのですが、振り返ってみれば「レールに乗る以前」の状態で生活していることに気づきました。そもそも何の土俵にものぼっていないし、何度か死にかけたがまだ生きているため、今後も惰性で生きることにしました。

 ここでは冒頭のお二方のキャリア論を読みながら「自分でその辺の瓦礫を拾ってレールにしてギリギリ走るキャリア」「瓦礫の一部が崩れそうだと思ったら、脱線する前に違う瓦礫と交換するキャリア」について考えてみたいと思います。

大学入学までにやること

シャイ丸さん
・勉強してトップ大学に入る
・学部は純粋に興味があるものを選んでよい
一橋さん
・「トップ大学に入る」ことを目標に勉強しない
・自分の長所が活きる勉強と進路選びをする
私がやったこと(「やりたかった」のはシャイ丸さん一橋さんどちらも支持)
・他の学校の人とつながりを持って情報収集につとめる(まず「大学の存在」を知る)
・馬鹿は選べない進路も多いので、最もセコい選択をする 

中学校(公立)まで:独学スキル・情報収集スキルを身につけたい

 私の生まれは一橋さんと似た地理だが標高はもっと低くて500mくらいだったと思う。とにかく交通の便が悪かったのを覚えている。 そもそも論になってしまうが「受験勉強を是とする環境に生まれた人は、前世ありったけの徳を積んでいたに違いない」と私は思う。生まれでほぼ決定されてしまうsomething*1と比較すれば、「テストの成績」という「努力」がそれなりに報われるスケールで自分のことを測ってもらえるからだ。なお、受験勉強が何の効力も持たない地域に生まれると 「大学」という存在を知らずに成長することになる。
小学校(公立):半分病欠。血税にはただただ感謝
中学校(公立):有名ヤンキー校。学級崩壊。毎日持ち物検査(刃物) 
  • 反社会的な生徒の多い学内では、相対的にテストの点数が良いだけでいじめの対象となる可能性がある*2*3
  • 「先生」も「警察」も誰も守ってくれない。複雑な力関係のもとこちらにまで冤罪の目が向けられるので自分の身を自分で守る方法を編み出そう。(例。先輩と仲良くなり根回しという形で間接的にいじめを抑圧する、おもしろい嫌味を言えるようになる、武道を習う、など)勉強以外の技能を一つは必死でマスターしておくと後々芸が身を助くこともある。
  • 勉強面においては全然教科書が進まないので、諦めて独学スキルをマスターしたい。塾もないので頼れるのは自分だけである。今はネットで情報を得られるからがんばれ

高校(公立):他校の優秀な生徒から情報を聞き出そう

 私の地元においても「県内最高ランクの進学校」の地理は、一橋の方と同様自宅から片道約2〜3時間だった。ただ忌まわしき「学区制」があり、私が進学するには「学区外定員」10%程度に入らねばならなかった。どう考えてもどんぐり(≒ほぼ満点)の背比べだと思った。
「満点or私立高校」
 私立高校に行く学費もなく通学できるだけの体力がないことも自覚していたため、このギャンブルは挑戦する前に諦めた。最寄りの進学校(それでも学区外)を受験し合格。血税に関しては本当に感謝感謝である。
  • 雑魚進学校に入学してしまったら、積極的に他校の人と友達になって何を教えてもらっているか聞き出すなど情報戦で負けないように工夫すべきだろう。なるべく塾から漏れてくる情報をおさえられると効率的だが、人それぞれ戦略が異なると思うのでこれも巷のツールを駆使して頑張ってほしい
  • 大学はできるだけセコく選びたい。僻地雑魚高校の進路指導部ご老体教員の勧める進路がアテになるかどうかは不明である。いっそのこと上位進学校の進学実績を参考にしよう。一見選択肢がないようでも、ないところを無理矢理考えて選ぶべきは、「何を重視すれば、卒業後の自分にとって最もメリットが大きいか」だと思う
  • なお、私の地元は男子校・女子高文化が残っているのだが、当時の進路状況はなかなか興味深かった。
男子校:浪人してもいいから東大をはじめとする旧帝大、有名国立大へ
女子校:医大を滑ったりしない限り東大は避け、浪人はしない。有名私大へ
  • この違いは偏差値の差ではない。又聞き(友人の姉経由)で聞いたところ「結婚に差し支えるから」「大学名のせいで働きづらそうだから」この進路選択になっているとのこと。「東大(男並みの学歴)」「浪人(年増)」は嫁の貰い手が減るという伝説があるらしい。もし成績の良い女子高校生がこの記事を読んでいるなら、「結婚」を頭の片隅においておくのも悪くないだろう

大学卒業までにやること

  • 今後の目標を立てるために活動する(これはシャイ丸さん、一橋さんと同意見。何をしたいのかは動いてみないとわからない。何でも挑戦、学生のうちにたくさん失敗して学ぶ)
  • 単位の取り方を考え、最も効率よく、良い成績をとる
  • 全力で遊び、自分の限界/キャラ/顔面のポジションを知る(女は)、なければ作る

学生の時はたくさん挫折を経験しておく 

 私も一橋さんと同様、受験教科による消去法で大学を選んだ。しかし私と一橋さんの違いは、私のほうがはるかに不器用で出来が悪かったことだ。実は、何を学ぶべきか考えるまでもなく「できる」「できない(&やる気がどうしようも出ない)」が明確にわかれていた。「努力は報われないことも多い」が私のモットーだ。選択肢は広いに越したことはないが、私の場合は選択肢のなさを逆手にとる戦略をとった。
  • 最低限の単位数で、安定して優秀な成績をとる(レベルを保つ)
  • 卒業論文は、学生生活で最も重きを置いて取り組む(これは私の趣味。遊ぶとかでもいい)
  • 就職先は、出来る限り努力して「自分一人でも食っていけるようなスキルorコネが手に入るところ」を選ぶ(就活生の選ぶ企業に左右されない)
  • 最初の2年間は学科関係なく気になった講義をひたすら受けた。何となく興味のわく講義は大抵自分の考えと親和性が高いので、比較的楽に良い成績をとれるはずである
  • 苦手かつ必修講義に関しては、教授に直接質問するか評価基準を噂で聞いてきた。あるいは先輩の昔の回答(優以上)を流してもらって勉強*4。→大学までは地道な努力が報われることもあるらしい
  • 色々な分野の授業を横断的に受けると、色々な分野の学生にも出会うことになる。どこか違う大学にもぐってもいいから、そこで、自分よりはるかに頭の良い人にたくさん出会うことが大切だと思う。シャイ丸さんの仰るように最高学府の学生のレベルは青天井。この層に追いつこうとして追いつけなかったときに己のバカレベル=「身の程」を知ることができる
  • 挫折経験をしまくると、なんだかんだ学部一年次を終える頃には「この分野はまだ努力でなんとかなる余地があるかも」「これはごますり戦法で高下駄を履かせてもらうしかない」などという新たな気づきを得た状態になる。辛いがプライドを棄てて生活しよう。でも上ばっかり見ていると首が痛くなる*5ので、たまには下を見ると首の負担が減る(比喩的な話)
  • 「この大学なんか違うな」とか思ったらさっさと仮面浪人でもして転学するか起業するか引き抜いてくれる会社に入れてもらったら良い。大学にとって学生はただの「お客様」なのでムダな出費は抑えたい

MARCHで何が悪い?

 上記のお二方以外に、雰囲気でト〇アンナ女史のエントリを拝読し日々感じるのが、「MARCHの学生は他校と交流がないのだろうか?」「プライドがへし折られることのない学生生活なんてあるの?」ということだ。身の程を知らぬMARCHの学生に、私は就職活動で出会ったことはな…、一度しかない。例えば「商社に行きたい」にも色々なレベルがある。実は帰国子女で何カ国語もマスターしているかも知れず、たとえ就職に有利な他の大学に合格していたとしても「学びたいこと」「教授」などを優先した結果MARCHを選択した人もいるんじゃないか(←適当) 

JDはアホみたいにモテる

 「鬼も十八番茶も出花」とは誠によく言ったもので私のようなバカ・ブス・貧乏三重苦(3B)でもこれは活用できた。「Win-Winの関係」というやつであろう。JDというだけで、友人づてに社会人合コンに参加させてもらって(≒体を張って)会社というあな恐ろしげな組織についていろいろ質問させてもらえるのだ。特に外資コンサルとか証券系はしょっちゅう誘ってくれるので有難い*6
Aさん「面接やったことあるけど、一応学歴は不問。頭の回転とかロジックとか説得力とか」
Bさん「最後は顔採用もないことはない。全く同じレベルの人がいたら最後はそうなってしまう」
Cさん「社内にはいろんな奴がおって当然ソリのあわない人と同じプロジェクト組まなあかんときもあるねん。スルースキル大事やで」
Dさん「財閥系は学歴大事。女は一部除き腰掛けでオナシャス」
……などなど、このブログを読んで下さっている方々にとっては「ごく普通の話」を仕入れることができる。しかし私のようにそういうコンテクストを知らず間違って大学に入学してきた者にはかなりの学びとなるのである

就職活動でしたこと

 仮に学部1~2年の頃に経済系の授業をしれっと受ければ、企業や就職に関する知識もそれなりに入ってくる。すると少々早い段階から就職やらキャリアについて検討するハメになる。そんなこんなで2年次は、つぶしのききそうな統計学、経済学の基礎と応用を履修。ここでカイ二乗検定ついでにExcelを使った演算、ゲーム理論の話や計算式を知った。
 運が良かったのは、卒業生に「ゴールド万作商店*7のナントカカントカ」で働く女性がいて、講義(というか人生相談になっていたが…)に来てくださったことだ。
 
贈られた言葉:
「使わざるを得ない環境に置かれると英語を自然と覚える」
「女性は、結婚と出産で1度仕事への決心がゆらぐ。それをサポートする団体もある」
「興味が出たものはその場で調べないとどんどん忘れる」
「勉強だけに集中できる時間は、社会に出るとなかなかとれない」
「今を大切に」
 
 「哲学科」にいることが怖くなった私は、2年次で就職活動の予備練習として企業インターンを受けた。さすがに届出の際は学務課から「学生の本業は学業じゃい」とキレられたが、遵守を「そんしゅ」と読む奴に言われたところで、いまいち説得力のないことがわかったインターンシップでは、インターカレッジ的サークルどころではない勢いで全国各地に知人ができた。そこで出会った学部3年生達が非常に賢い動きをしているようだったので、見よう見まねで情報を集めることにした。何かの拍子で帰国子女のぼんぼんとも知り合ったので、ESの少々不自然な日本語を修正する代わりに、英語と普段(金持ち)の生活について教えてもらった。
 
ついでに読者モデルと知り合った
 
後光が見えた
 
 

頭の悪い女の場合、顔がかなーーり大事やな!

 私はその時からせめて清潔感に気を配ることに決めた。そうでもしないと内定が手に入らないと思ったからである。実際、沢山内定をもらっている先輩は顔も良かったのをよく覚えている。大多数の女性は化粧の力があるので「雰囲気可愛い」なら絶対なれる。化粧の力か何かで、2年次で奇跡的に内定的お声掛けをもらった。滑り止めにとっておくことにした。
 暇なときは意識低めの友人と、キャリアについてしばしば語った。
友人「初任給が高い=会社と家の往復…じゃないかなあ。それでいいの?」
「私バカだし、哲学科だから仕方ないよ。数年働いて貯金して体を壊したら辞めようかな」
友人「惰性で働くほうがラクだと思うけどね。あ、でもコンサルとして外部にコネをつくって転職、という手もあるね」
「それができたらいいなと思う。配属次第だけど…」
*8
 

3年~卒業まで

 研究とゼミのはじまり。文学部と哲学科は全然別だと思う。日常使わないラテン語ギリシャ語その他独語仏語などがなぜか読めるようになる。さもないと先輩が爆笑してしまって授業が進まない。
 哲学書はすらすら読めるものではない。1日で一行読めるかわからない、そのくらいのコンテクストを含んでいる書物だ。すらすら読める、もう何冊も読んだという御仁は、言っちゃ悪いが表面を撫でているだけであろう。例えばカントを読む。驚くほど読めない。一行読んで、眩暈がするほど読めない。さらに原典より邦訳のほうがわかりにくい。「訳が悪い」と教授が言う。この場合はゼミの先輩に土下座してオススメのテキストを教えてもらう。
 ゼミではフルボッコにされるのが常である。論理が破綻した瞬間にツッコミが入る。友人のなかには酒を煽ってから発表したという猛者がいた。哲学科のゼミは法廷より情状酌量の余地がない*9 
 
 
 こんな私だって、就職活動中少しは真面目に金融やら保険やら有名な企業を見てまわったりしたし、先輩の進路や同級生の動向も観察していた。だが色々悩んだ挙げ句最初に受かった企業の内定を受諾することにした。結婚できる気もしなかったし、キャラがあわないし、どのみち体力がない気がしたので、初任給の最も高いところで若いうちになんとか貯蓄しようと考えたのだった。後は野となれ山となれ。初任給約50万円(手取り40ちょっと?)+季節のボーナスwといったところか。シャイ丸さんと比べものにはならないけれど、生まれ持った資質がないということは、そういうことである。配られたカードの、自分にとって最も良さそうなやつを新卒切符として切るしかない。
 なお、ほとんど就職活動をした形跡が残っていなかったため、居酒屋で日本酒を飲んでるタイミングで大学から電話がかかってきた。
就職課「内定はとれましたか」
「ええ、2年のときに…すみません黙ってて」 
 誤って単位を落としてついでに内定まで取り消されては困るので、卒業論文は頑張った
 

入社→配属(体験として)

研修

  • 知り合いが誰一人いないので、とりあえず飯コネクションをつくった。これは中学校時代の応用だと言い聞かせる。近くの席は関西人ばかり。面白かったが騒がしかった。よくある「悪目立ちして人事に怒られがちな集団」に属してしまう
  • 大卒リア充には大卒リア充のルールがあるようなので、頑張ってアメトークを見続けた自己啓発本を立ち読みした(買わない)

現場

  • 研修も終わり現場へぶち込まれる。メンターと呼べる人はいなかった、あるいは複数いた。申し上げるのが遅くなりましたが私は資産管理系システムの複数の分野をまたいで配属されたのでした。一人の上司の靴を舐めておれば良いわけではない。風向きを読んで、真田丸にでもなった気持ちで動かねばならない。仕事自体はほぼ独力で頑張った。
  • 「わからないこと」は周囲の誰かしらに聞けば教えてくれるが、全員忙しいのであらかじめこちらの意見を述べないと教えてくれない。 新卒ホヤホヤだけど出来る限り下調べをして、わかりにくい部分は簡易的な図を書いて説明するように努力した。質問するために準備時間をかけすぎることもあり、それは効率悪かったなと反省している
「失礼します、ご相談がありまして…今よろしいですか?
この作業工程について、既存の仕組みでは〇〇にタイムラグが出てしまうのが課題です。仮に△△の工程を外注すれば同時並行で〇〇が進みます。◎◎という会社(複数提案)を調べてみたのですが、いかがでしょう」
  • 表計算ソフトの使い方を覚えた。むしろ先人の残したハイレベルな資料を読むために覚えざるを得なかった。「これが環境に身を置くということなのか」と納得した。職務内容上、簿記二級あたり、必要あらば一級も、それから財務諸表の読み方と演算を覚えた。資格をとる暇はなかった。私は段々その仕事がおもしろくなってきた。 
 ここで稀に部署移動に遭遇する人もいる。運悪くそれは私だった。諸行無常である。またいちからやり直しだ
 
  • 配属先はなぜか人事だった。当時、テレビをつけると退職勧奨ニュースばっか。私もリストラ対象で飛ばされたのかなーと思ったが、給与のためなら我慢である
  • 一ヶ月も経てば、複雑なボタンのついている電話もワンコールでとれるようになる。もちろん代表電話で「お電話ありがとうございます」。秘書さんが隣のブースにいるので門前の小僧、である
  • 間接部門は慢性的な人不足であり近くにいれば受付にも出た。知らず知らずに笑顔を作れるようになり、PowerPointをマスターし、イベント会場設営や運営では想定外のことばかりに遭遇し、かりそめの臨機応変さが嫌でも身についた
  • ユーモアで乗り切る
同僚「問い合わせ内容のレベルがわかる電話ならいいのにね」
「あらかじめ準備できるもんね。迷子電話がレベルMAXだよね」 

社会人としてやるべきかも…と思ったこと

  • 戦国武将を見習うなど、自分なりの処世術を駆使して世渡りする
  • 哲学書を読まない
  • 哲学書を買わない
  • 哲学書を処分する

まとめ

  • 大学というか学歴が全てではない。少々失敗したら専門学校に行っておけば技術もコネも資格も補える
  • 自分にとって良いキャリアと世間のエリートコースは別だとわりきる
  • 自分より色々な意味で優れている学生に会いにいって、身の程を知る
  • 「会社」という組織で本当に働けるか、自分の心身と相談する
  • 転職はより若いうちのほうが潰しがきくが、残せる実績とのバランスを見る
  • 女性のキャリアはまだ男性より複雑だと思う。少しでもいいので実績を残しそこからコネをつくったり、福祉団体に相談したり、情報を集めつつそれに流されないように主体性をもちつづけたい
  • 疲れたら仕事をやめてもいい。その代わり当然、貯蓄とその後のコネをつくっておく。第二次流通ルートのしっかりしている高級品を所持し質にでも入れてその間無職を満喫してもいい*10
 
 これが「キャリア論」かと問われれば正直なところわからない。自分の人生と他人の人生は別物だからである。しかし、そもそもレールがない状態からなんとか自分でレールを敷いて脱落しないようにわたってきた私個人の人生としてはこれが現実であった、とでも述べて締めたい。
 

*1:人種とか顔とか体とか血縁関係とかその他諸々自分でどうすることもできないもの

*2:少なくとも私はそうだったのと、学校は一つの社会であり、それに反抗する形でテストによる順位づけを嫌う生徒もいるからだ

*3:テストを邪魔する目的で延々椅子を蹴られる場合があるので、クッションや緩衝剤などの耐震装備を用意しておくと便利である

*4:持ち込み可だったりするので、ある程度の準備がないと意味をなさない

*5:やりすぎはうつになる

*6:周囲の学生からは遊んでると思われるから注意してください

*7:ゴールドマンサックス証券

*8:他議題:「独身を生きるとは」「女の一生」「保険や金融機関で働く意義」「建前と本音の構築」

*9:テキストが少しずつ読めるようになってくると、巷に溢れかえる啓蒙書は全部過去の哲学者の二番、いや三番煎じ、もはや単なる情報商材に見えてくる。これは社会に出るにあたって非常に悪影響である。「今更アドラーが啓蒙書の類に…やっぱ資本主義ってアレ」なんて、会社の人には言えない

*10:あくまで自己責任です

吉祥寺と三鷹の回想録

    最近、吉祥寺と三鷹のキャラが被ってきているようである。

    吉祥寺が住みやすい街かどうかは知らないが、たまに行く分には悪くない。それに「吉祥寺に住んでいる」と言うほうが、「錦糸町に住んでいる」よりは印象の良い気がする。

 私は吉祥寺と三鷹のどちらにも足を運んだことがある。

   確か国際基督教大で学会があり、ゼミの先輩に「発表するから来てね〜♪」と告げられ、いそいそ向かったのだ。大学は最寄り駅から若干、いやけっこう遠かった。どこでバスに乗るかで友人と揉め、なかば強引に吉祥寺駅から向かったのである。

    あの界隈から足が遠のいて久しい。それどころか現在どうなってるか全然わからなかった。勝手なイメージを述べてみたい。

吉祥寺……井の頭公園、ハモニカ横丁、バウスシアター、路頭のミュージシャン、ウザい黒服、閑静な住宅街、家賃が高い。

三鷹……ジブリ森美術館太宰治JAXA国立天文台調布飛行場も案外近い。

 吉祥寺駅三鷹駅は中央総武線で隣接している。さらに吉祥寺駅京王井の頭線の、三鷹駅東京メトロ東西線の終着駅でもある。

   ちなみに吉祥寺駅武蔵野市三鷹駅三鷹市に位置する。井の頭公園は、実は武蔵野市三鷹市にまたがっているのだった。

 国際基督教大の門をくぐると、否くぐる前から、都心には珍しい豊かな自然と途方もなく広そうなキャンパスが臨める。青々と茂る並木道は、滑走路のようにまっすぐ伸びている。道の脇には小高い丘があり、学生からは「ばか山」「あほ山」などと呼ばれ親しまれているそうである*1

 出番のない私は非常に能天気である。「そこに山があるから」と勢いよく登ってみたところ、級友に散々ばかにされた。会場に到着する前からスカートで登ったのはさすがに無鉄砲だったかも知れない。学会のあとチャペルを見た。いささか緊張した。

   三鷹から帰ろう。とは、私も級友も考えなかったので、吉祥寺行きのバスに乗り込んだ。年端のいかないミーハーな女子大生がキャッキャウフフするには、三鷹は少々落ち着き過ぎていた。これが住みたい街と住みやすい街の違いといえるだろう。

友人「まず、駅前でバスキンロビンズでしょ!東急の化粧品コーナー!デパ地下!あ、あとおいしいカレー屋さんとパン屋さん!」

私「ブラックホールか」

 彼女は相当食い意地も張っているうえバズーカのように喋りまくるので、結局振りまわされてひととおり吉祥寺をまわってしまったような気がした。吉祥寺の特徴は大きな商業施設と個人商店のような路面店が融合しているところだと思った。

 吉祥寺〜三鷹とその沿線には大学がいくつかあるようだ。国際基督教大をはじめ、成蹊大、武蔵野美術大(通信部)、獣医大、武蔵野大、亜細亜大。ちょっと離れて東京女子大東京学芸大。足を伸ばして国立には一橋大。京王線沿線に明治大、東大(駒場)、その他諸大学、学校。……田舎者にはこれが限界である。

   吉祥寺の駅前にはギター片手に歌っている人、公園では大道芸をしている人、街の目立たない場所にこじんまりした美味しい店がちらほらある。

 それが一つ道路を隔てると高級自動車しか走っていない。街は学生に限らず、子連れの若い夫婦も多かった。皆ラフな格好をしているのにお洒落である。何坪かわからぬほどの豪邸も多い。吉祥寺の家賃の相場はかなり高そうだ。

 吉祥寺はのんびりお出かけするには良いが、住もうと思ったことはない。新宿・渋谷まで微妙に遠く、東西線は新宿に止まらない。

 新宿から、中野、阿佐ヶ谷、高円寺と西へ行くにしたがって、街の強烈な個性が徐々に中和されていくようだった。

 新宿から新大久保までは、キャッチとスカウトに遭遇しまくるのが関の山である。新宿に住むなら断然南の方だ。それを人は「代々木」と呼ぶ。

    中野は若手芸人の住む街というイメージがあった。家賃が安かったからである。商店街が充実していて、サブカルチャーのメッカでもあるらしい。中野のファンは多いだろう。

 高円寺といえば女子美大、南北をつらぬく商店街と独特の文化がある。民家がところ狭しと並びごちゃごちゃっとして軽自動車が一台やっと通れるかどうかという場所もある。引越しは大変かも知れない。

   その点、荻窪あたりは「生活のため」にはかなり環境が良い。住んでいる人々の年齢層が幅広い。吉祥寺よりは治安も良さそうに見える。ただ、若者にはちょっとだけ物足りないかも知れない。荻窪ラーメンは有名だが。

    有名観光スポット、アカデミズム、サブカルチャーが共存しているカオスな場所。南は世田谷、北は練馬、高層ビルがなくて空の広い街。それが当時の「吉祥寺」だったのでははないかと、私には感じられる。

 こだわりの強い人には、もともと吉祥寺は物足りないところではないだろうか。しかし、目黒ほどいかにも敷居が高いわけでもなく、渋谷より静かで、代官山ほどおしゃれすぎず、JR線とメトロと京王線が使えて、怪しげなハモニカ横丁があり、紅茶をはじめとするありとあらゆる専門店が軒を連ね、競争に負けた店が常に入れ替わり、制服姿のJKとJDがたくさん出没する点では(法政高校ってまだあるのかな)、手の届く範囲で憧れる街なのかも知れない。

 

 

 

……とかなんとか言いながら、井の頭公園で振られたのが一番強烈な思い出である。あれは吉祥寺だったのか三鷹だったのか今も判然としないし釈然ともしない

*1:真偽不明

教科書を暗記するという修行について

 私は日本史赤点キャラであり、今なおセンター試験の問題を新聞で読む度に卒倒するレベルだ。理由は「実証不能」「再現不能」の2点。これは歴史好きor苦手の分岐点かも知れない。

 理科なら基本再現可能(生物は微妙だが)なので公式を導ければ応用問題も得点できる。今なおニュートン力学は地球上で実生活の役に立っている。地理も794年とかその頃の話は出てこないので力技でどうにかなる可能性がある。

 しかし歴史は一回性なので暗記が先立つように思えた…

 このエントリを読んで、私は「歴史の教科書を受け付けない」体質だったことがわかった。

 真偽不明、数年おきに内容の変更される「歴史の教科書」を暗記しなければならないというのは、私にとっては諸行無常であり、空(くう)への挑戦、修行だったのだ。

 私は悟りにほど遠かった。今なお遠いようである