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猫日記

ほら、だから猫に文章を描かせるとこうなるんだ

殺人の質について

閲覧注意

自動車を運転中に誤って人を轢いて死亡させてしまうのと、乳幼児の慢性化膿性骨髄炎に対する処置に失敗し患者を殺してしまうことの違いについて。

 

過程と結果に関して

結果的に言えば殺人をしたという事実は変わらない。ただし、殺人に至るまでの選択肢に違いがある。

 

・運転の場合

「人を轢く可能性がなくなってから運転をする」という選択の余地が(医療現場と比べれば)ある。

 

・医療現場の場合

患者の体内には壊死組織が存在し、化膿が進行している。排膿し感染組織を除去しない限り、抗生物質投与を継続しても状態は悪化し続けるため外科手術が必要である。組織除去までの時間(それが数時間であれ)が長くなるほど、患者の予後が悪くなる(=死亡確率が上がる)ことも自明である。

しかし、即座に治療に踏み切れないパターンも予想できる。

そもそも発見が遅れ敗血症を併発した。しかも現場は僻地で、ベテラン医師は多忙につき出張中である。

新米医師はわかっている。「ここで出来る限りの処置をしなければ、患者はわずかな時間で多臓器不全により死亡するだろう。前進するか後退する(それらは同時に、処置の失敗による死亡も示唆する)か、どちらかをしなければいけない。」

 

ところがどっこい

たまたま病院に戻ることになったベテラン医師が、魚をさばくようにさっさとオペを済ませて乳幼児が生き延びているという例外もあるかもしれない。

車に(しかも大型車に)轢かれた人が、実は全国レベルに運動神経抜群で、鮮やかな受け身をとった上に美しく着地して、そのままどっかに行ってしまうこともあるかもしれない。

 

そんな感じ。