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猫日記

ほら、だから猫に文章を描かせるとこうなるんだ

寝覚めの悪い初夢

手記>夢日記

夢。

 影をなくしてしまった。どこに忘れてきただろう、さっき乗ってきた新幹線かもしれない。背中に妙な汗をかきながら、駅内の遺失物係を探す。今もなお私の影は輸送され続けていて、終点から送り返してもらうしかない。

 担当の駅員がてきぱきと、遺失物届の用紙とインク残量の見える安価な油性ボールペンを机に出した。神妙な顔つきで「情報が入り次第ご連絡します。見つかるといいですね」と言って私を見送った。

 出張土産を棚に置く。この部署では出張が多いので、土産棚と呼ばれる場所があるのだ。時期によっては、国内だけでなく海外土産もある。

   早速土産をつまんだメンバーが声をかけてくる。「お土産いただきました、美味しかった。あれ、影…やっちゃった?私も一度置いてきたことがある。しかも国外で、あれは面倒だったなぁ。国内なら大丈夫、すぐ見つかるよ」と励ましてくれる。「人によって影の性格も違いますからねぇ、私の影も素直に戻ってきてくれればいいんですけど」と苦笑する。

 影がないと何とも居心地が悪いものだ。人生で一度くらい落とすこともあるだろうが、余程疲れていたのだろう。しばらく見つからないかもしれない。影のやつ、法に触れることをしていなければいいが…。あいつ性格悪いからな…。


そう思って、目が覚めた。