読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

猫日記

ほら、だから猫に文章を描かせるとこうなるんだ

第19回短編小説の集い 出展作品振り返り

のべらっくす

先日表題の件に出展しました。募集要項は以下です。

初回出展ということで、主催者様よりコメントをいただきました。忙しい折に目を通していただきありがとうございます。

自分では何をどうすれば良いかわからずまさに「五里霧中」「暗中模索」といった状態でしたので、このようにアドバイスをいただけるとマッチに火を灯していただいたように一瞬ぽっとします。やっとどちらが天か地かわかりそうな予感が…

ふんわりとした人間関係が垣間見える、優しいアンソロジーのようになっていますね。

ありがとうございます。「優し」く見えてよかったです。よく「こじらせ系」の文章と言われるので飛び跳ねるほど嬉しいです(実はちょっと踊った)。さて、コメントから自分なりに省察していきたいと思います。

省察

ここからが本題ですが

ひとつの作品の中に様々な人間関係が盛り込まれていて、これから何か長い物語を書く前書きのようになっていると思いました。 

「長い物語を書く前書きのよう」→これは学生時代以来の悪いクセが出てしまったと反省しています。 題材の選び方も悪かったように思います。

  • 長編でないと成立しないストーリー展開だったかも
  • 音楽を言葉で表現するのが非常に難しかったので、動画に逃げてしまった

計画と反省

  • 華やかな表舞台(演奏という余興)と、その地下に根を張っている負の感情の両面を「桜」として描きたかった
  • 人間の持つ、目を背けたくなるような負の感情(愛憎、嫌悪、軽蔑、絶望、恐怖など)が地下深く根を張るほど、舞台上では会場全体の心を揺さぶるような演奏が完成する、という対比を表現したかったが中途半端におわった
  • 登場人物の職業設定を付録としてつけていますが、これも日系企業VS外資系とかベンチャー系でかなり性格が違っていて、ちょっとしたところが噛み合わなくてもどかしいメンバーたちが描きわけられたら良かったのに

ストーリー原案

  • 明治神宮で結婚式を挙げたちょっぴりエリートなカップルの話
  • 新婦のいたずらで「余興」を依頼された10名(「さくら」演奏繋がり)だが、その人間関係は超複雑。「全員地雷」の10人を動かしたのは、指揮(男)と意外な人物の友愛(女)。適当に選んだのがよりによって実は平和をテーマにした曲、かたや練習現場はまさに「冷戦状態」という形容がふさわしい
  • オチをつけるために「桜」と「ハナミズキ」をかけた(が、蛇足になった)

ふんわりとしていた…というのは、実は情景が全くといっていいほど描けていなかった、という反省をすべきかもと感じております。ストーリーを無理矢理ぐいぐい進めてしまったのかなという。。

もし続きを書くのであれば、たとえば第一部であれば第一部のみを情景も交えて描写されると良いと思いました。結婚式の会場の詳しい様子やそこで交わされた会話など、演劇や映画の場面を説明するように書くと更に奥行きが広がると思いました。 

このコメントに尽きます。ありがとうございました。

 

ひとり大反省会

  

  • 扱うスパンが長過ぎ

結婚式以前の回想が入るので約9年。長い…

登場人物の設定として「安政大学入学」時点で18歳。19歳で柏木尾崎が寝て、21歳で朔太郎が指揮者をつとめ、結婚式が26歳。ここまでで8年経過。

結婚式ののち半年経過した時点で『ワンソロジー』が発刊され、4人がDVDで燕尾服の朔太郎を見ながら21歳の頃を回想している

→実はこのとき朔太郎・美乃・柏木・尾崎は1歳年を取って27歳の設定*1

  • 登場人物が多すぎ

森羅万象魑魅魍魎含め100名程度でした(頭の中では)。これでは名前を書いただけで終わってしまいます。しかも各々のキャラクターが勝手に一人歩きしてしまうので、1人の挙動を書くだけであっという間に文字数が。

  • いろいろ壮大すぎ

尾崎行雄ワシントンD.C.ソメイヨシノを寄贈したのは1912年らしいですね。100年以上前かよって感じですよね…。尾崎と美乃(よしの)という名前の掛け方もややこしかった。尾崎は清廉潔白さゆえ「犬飼」に嫌味を言われたらしいと聞き、孤立した感じが出せればと思ったけれどこれも細かすぎ。朔太郎は『月に吠える』から「犬」採用しました。柏木は三島由紀夫金閣寺』と吉行淳之介『ある脱出』からです。なんだか色々すみません。

ハナミズキ - Wikipedia 

他にも問題点だらけですが、5000字に収めるには壮大に妄想しすぎたことにまず気づけて良かったです。打開策がまだよくわからないのでしばらく迷走しそうですが、設定を削ることで表現に重きを置くこと。まずはテーマをコンパクトにする、場面をしぼる、人物を減らす…ところからでしょうか。

こうして色々指摘して頂けるというのも希有な機会なので、参加できてよかったです。

次回参加する際は1ミリでもいいので成長していたいです。。

 

 

*1:実はここで尾崎の誕生日が祝われたという裏エピソードも考えていたのですが、桜に関係ないので思い切ってカットしました。一方そのくだりをなくしたために尾崎の複雑な性格設定(学生時代かなり冷淡だったが今回初めて人のために動いた;それも友人を愛する気持ちから)が描ききれないという結果になりました。柏木が誕生会を計画/手違いで夫婦と柏木から1つずつケーキが出てきて全員で懸命に2ホール食べてお腹いっぱいになる/柏木が雑な性格でケーキを持って来る間にぐしゃぐしゃになっている/このくだりだけで2000字いきそうです