入管関係の行政書士事務所に所属することになった。「塾の先生」のコスプレをしていたときもそうだったが、近年特に外国人と関わる機会が増えた。
様々な国の人と接するうち、日本人は世界的に見ると珍しい顔立ちをしていることに改めて気づいた。同時に、日本人によく似た顔の人が世界中に暮らしていることもわかった。
また、歳を重ねるにつれ私の顔は進化(老化)し、日本人から(日本人以外にも)純粋な日本人だとは思ってもらいづらくなってきた。
――「日本人」の顔立ちに多様性があるため、あるいは二律背反のような印象を与える表現になってしまった。
いわゆる縄文系の顔(縄文とひとくくりにしてしまうのも便宜上だろうが)は、割とコーカソイドに近い見た目をしている。コーカソイドとモンゴロイドが分岐してすぐの、かなり古い時代の顔立ちなのかもしれない。今は混血が進むなどして、日本国内の純粋な縄文系の人は1割程度にまで減ったそうである。だが、こういった「濃い」顔のほうが世界的にみれば多数派である。
いわゆる弥生系、古墳人系の「あっさりした」顔が日本人的な顔と認識されているだろうか。こういう顔こそ、世界的には少数派だろう。混血が進みマイルドな顔立ちになっただけか?
国土面積の割には、日本人は単一民族と一括りにしづらいほど、顔に多様性がある。中国系、韓国系、モンゴル系、ロシア系、中東系、ポリネシア系、南米系…。
日本人とは何か、日本とは何かなどのテーマについて触れようとは思わない。
DNA解析を含む生物学的アプローチのほうに興味をそそられる。